『一冊でわかるアメリカ史』関眞興(2019 河出書房新社)
前回紹介した『世界史劇場』と同じく、アメリカ史を分かりやすく解説した書籍です。
『世界史劇場』ほどの分かりやすさはありませんが、アメリカという国の成り立ちのなかで、どういったことが起き、どういったまとまり方をしたのか、その違いなどがもっと詳細に、かつ分かりやすく解説されています。
『世界史劇場』で端折られた情報や、国の成り立ちの中で築かれた精神や価値観、仕組みなどを理解するのに最適だと感じたので、『世界史劇場』でアメリカ史に触れた後に、読んでみるといいと思います。(著者による主観もだいぶフラットなので、そこもオススメしやすいです)
特徴としては、たびたび、その頃の日本の出来事にも触れているところです。
日本も含めた歴史が好きな人はより楽しめると感じました。
また、この本は現代のアメリカまでの流れを解説してくれているので、ざっくりではありますが、時代の流れと共にアメリカでの暮らしがどう変化してきたかも学べて、とても参考になりました。
『Berry』の執筆で悩んでいたのは、どの時代のアメリカを参考にするかという問題でした。
舞台はあくまでもドラゴンメイドであってアメリカそのものではないものの、人種の違いや欲望による移民開拓の歴史については、私のイメージするドラゴンメイドの歴史にぴったりだったので、知っておくのも悪くないと感じたからです。
大体のイメージでは自動車が登場するかしないか、鉄道が走るか走らないかくらいだったのですが、この本のお陰で、1800年代後半の辺りに集中して注目することができました。
1800年代後半のアメリカは、車が開発されつつも一般的に普及しておらず、鉄道も敷かれ始める前くらいです。
ドラゴンメイドがそういう歴史をたどるかは未定ですが、少なくともラズやブルーの暮らしている時代は、馬や馬車で移動し、旅に時間がかかるという環境下で固定しようと思います。
話を資料に戻しますが、新大陸発見から現代までの間に何が起こったのかがよく分かる一冊だと思います。
私のように何かしらの事情でアメリカ史を軽くでいいからおさらいしたいという人にオススメです。
『一冊でわかるアメリカ史』(関眞興 2019 河出書房新社)
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